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学歴フィルターはあります。それって不都合?

2019.10.01

著者情報

莇 治彦

莇 治彦

体育大学から人材業界へ。就職支援と採用支援が得意ぶんや。

就活をすると聞こえ始める「学歴フィルター」。
なんと角の立つ言葉なんだろう。言葉にトゲしかない。うすうす感じていた学歴による就職試験の差が歴然と可視化される悪魔の言葉。

学歴フィルターという言葉は昔から実はあって、個人の意見が発信することが容易になった昨今、就活シーズンになると毎年トピックとして現れます。大学の異なる友人が同じ会社の説明会予約の可否に差があり、画像付きでネットに拡散されたこともありましたよね。

あまりに角の立つ言葉であり、ネットメディアが取り上げやすそうなテーマでもあるので、悪名高い言葉として定着している感があります。

学歴フィルターはあります。

長年採用支援業界に身を置く立場から言わせてもらうと、
学歴フィルターはあります! しかも、けっこう頻繁にあります! なんなら皆さんが知っているような大手有名企業ほどあります!

※高学歴の人が同じこと書くと問題かもしれませんが、何を隠そう私は学歴とはちょっと異なる体育大学という変化球の大学に通っていました。(だから大目に見てね)

そもそも、旧帝大とかGMARCHとか関関同立とか大学生の皆さんが高校生の頃から聞いたことありますよね。
この言葉自体が学歴フィルターの一部だってこと。

方法だって、多種多様。

・キャリアセンターに求人票を掲示しているかどうか
・説明会の予約が上位大学優先
・書類選考で大学名だけで内容を確認せずに落とす
・面接の時点で落とす

とにかく、学生が想像している以上に様々な方法で企業は学歴フィルターを使いこなしています。
こりゃ、学歴フィルターにひっかかりそうな学生からするとたまったもんじゃない。
世の中不公平だー!

いや、待て。不公平なのか?

学歴フィルターって言葉の強いメッセージが独り歩きしているのでネガティブに聞こえるかもしれないけど、これってそんなに悪いものではないと思うんです。
だって、そもそも学歴フィルターをしている会社は採用ターゲットの大学以外からは基本的には採用しないのだから。
採用される可能性が無い(もしくは極めて少ない)会社からは、はっきりそう言ってもらったほうが助かるよね。
説明会や面接に行くのは時間もかかるし交通費もかかる。なにより落ちた時に心にキズを負うし。
もしくは逆に、学歴フィルターを設けるような会社には、こちらから願い下げ! と思ってもいいんじゃないかな。

でも、ここでポイントなのは学歴フィルターがあることを企業ははっきりとは言ってくれないんです。どの企業もこっそりフィルターを導入してるんです。
学歴フィルターがネガティブに捉えられる世の中では、思い切ってはっきりと表現しちゃうと炎上しちゃうから。そりゃ、会社としてはこっそりやりますよね。

こんな日本間違ってる! ……の?

こんな学歴フィルターがこっそりまかり通っている日本はおかしい!と思う前に海外ってどうなの?

海外では、バリバリ学歴フィルターあります。それはそれは日本とは比較にならないぐらいに。めちゃめちゃ、学歴社会です。
そもそも、ただ大学を卒業しただけでは採用されない国もいっぱいあります。
大学時代から入社したい会社でインターンとして(国によっては無休で長期)結果を残してからじゃないと採用されることが無いケースもザラです。
アメリカで言うなら、アイビーリーグと呼ばれる超トップ大学で修士以上の学位を取得しつつ、専門分野で評価もされていて、学生時代から長期インターンシップで頭角を表す。
さらにさらにSNSなどで自分のアピールもしっかりと。人脈だって大事。SNSなどの人脈が人脈スコア(=その人の信頼度=その人を採用すべきか)が可視化されてしまうサービスなどもでてきた。
国によっては、回りくどいことせず思いっきり求人内容に大学名(場合によっては研究テーマ指定)まで記載されてることもあります。

学歴社会をポジティブに生きる!

逆に考えると、日本は可能性に満ち溢れた状況だと思います。
学歴フィルターのある会社でさえ、ターゲット大学以外の学生が問い合わせをしても丁寧に回答がくる。

この程度の学歴フィルターは、あったほうが逆に助かる! そんな発想のほうが良いと思うのです。
学歴フィルターがあるのは当たり前。むしろあったほうが可能性の無いところに期待を持ちすぎず助かる! ぐらいのほうが、就活ってポジティブに動けるんじゃないかな。

就活の時間は限られているからこそ、可能性のある会社に全力投球したいよね。
であれば、はっきりとは表現してくれない不便さはあるものの、世の中の学歴フィルターとうまく付き合って、一期一会の会社に出会いたいですよね。

番外編:学歴フィルター糞くらえ!

最後に、学歴フィルターがある会社に、学歴フィルターに引っかからず採用される可能性を見出す方法をこっそり。(全部の会社に当てはまるわけじゃないよ!)
ナビやエントリーシートといった通常その会社が用意している新卒採用の流れを無視!
通常の採用ルートの先には必ずフィルターがあるので、それを突破はできません。
正面突破をあきらめ、他のルートから攻めましょう。

・いきなり人事宛に電話してみる
・人脈を使ってキーマンに接触できるようにしてみる
・募集している会社の説明会にいきなり無予約で突撃して、その場で交渉してみる
・その会社が関係しているイベントや展示会や仕事などになるべく接点を持ち、人事以外からもアプローチ

もちろん正攻法で無い分、煙たがられたり迷惑な反応されることもあると思うけど、それはどうぜ採用される可能性が無い(もしくはきわめて低い)のであればダメもとです!
ポイントは直接会う場をどのように作るかです。会っちゃえば、あとは想いを伝えるのみ。

けっこう人事の人たちも情熱や想いに弱いもんです。

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