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それ正解! バーに行ってみた

2020.02.17

著者情報

阿部太一(ちいたべあ)

阿部太一(ちいたべあ)

福岡大学商学部第二部4年生。しょぼい研究者。愛媛県出身。大学生活を人狼・謎解き・早押しクイズに捧げてきました。

こんにちは。
ちいたべあです。

今回は、早稲田大学大学院1年の竹下恭史朗さんがイベントバーエデン北九州(北九州市小倉南区)にて開催したイベント「それ正解!バー」に参加してきました。

ある状況にぴったりと当てはまる言葉を見つけた時って、脳汁めっちゃ出て気持ちよくなりませんか?

「それ正解!」とは、あるテーマに対して参加者が正解だと思う言葉を提案していき、一番納得できる言葉を決めるという内容のゲーム企画です。

たとえばこんな感じ。

入店するなり、唐突にホワイトボードとマーカーを手渡されました。

企画に挑戦するのはこのメンバー。

ちいたべあ:ロクヨリ学生ライター。クイズ知識で正解を連発させたい。
りや:竹下さん。今回のイベント主催者。語学オタク。
マツゲ店長:会場のエデン北九州オーナー。特別出演!
じょん:北九大3年生。哲学大好き帰国子女。
しろう:北九大2年生。エデン北九州常連さん。
お客さんたち:初めてご来店の男性お二人。大人の視点。

>「よ」で始まる広いもの

りや:もう思いついたんですけど、後からでもいいですか??

ちい:はっや。そしてすごい自信。

マツゲ店長:さすが今日の一日店長だね〜。

じょん:まあいいんじゃないですか?じゃあ私からいきますね。
シンプルに「洋」です。

しろう:太平洋とか大西洋とかの。確かに広いと言えば、海が思い浮かびますよね。

ちい:なるほど。実際に広い場所ですね。
僕は「四畳半」です。大学入学後の1年間だけ四畳半の寮に住んでいたんですけど、場所的にはもちろんすごく狭いんですよ。ただ、僕にとっては初めての一人暮らしでこれからの大学生活に対する希望で満ち溢れた、広大な空間のように思えましたね。あと、『四畳半神話大系』をみんな読んでください。

マツゲ店長:う〜ん。今回はみんなが納得できる提案が強いから、「それ正解!」とはならないよなあ。四畳半神話大系は面白いけどね。

しろう:僕は「余白」ですね。

じょん:詩的だ。

しろう:けっこう会話の中で相手の言葉の余白を読んでしまうクセがあって。これってこういう意味もあるのかな?とか、広く解釈を考えてしまうんです。だから、余白。

ちい:なるほど。さて、次はマツゲ店長ですか?りやくん、ここまでの回答を見てきてどうですか?

りや:大丈夫。正解の自信あるよ。店長の回答を聞くことにしましょう。

マツゲ店長:僕はね、「四次元ポケット」

全員:うわ〜〜〜〜!!

じょん:それは広い。海とかの比じゃないですね……。

りや:え、待って。それは勝てない。それは勝てない。だって私「夜空」だもん。

しろう:それは自信持てるのも分かりますね!洋とかより物理的に広いし、ちょっとエモーショナルでもある。

りや:そうなんだよ。絶対正解だと思ってたのに、四次元ポケット!次元が違った!宇宙よりも空間軸が増えてしまった!

マツゲ店長:たぶん、宇宙何個も入るもんね。

りや:世の中で一番広いものが宇宙だという固定概念のせいですね……。いやあ悔しい。

ちい:これ、店長の正解でいいですよね(笑)

じょん:見事に「それだ!」って納得しちゃった。

りや:悔しいし、感動した。

「よ」で始まる広いもの

正解……「四次元ポケット」

>「さ」から始まるうれしいもの

りや:「最優秀賞」

マツゲ店長:あ、僕もほぼ同じ!「最高記録」

ちい:あ〜、納得だ。「最」って字が強いですね。

マツゲ店長:そうなんだよね。強いけどちょっと接頭語として安易な感じもするから、あまり使いたくはなかったんだけど。

じょん:私いきますね!「採用通知」です。絶対うれしい!

りや:うわ〜、それだなあ。多分、最高記録とか最優秀賞って部活とかの自分の好きでやってることに対して与えられるものだよね。でも採用通知って、好きを超えて「やらせてください!」ってお願いする就活の結果だから、より強いうれしさがありそうだなあ。

マツゲ店長:これでいきましょう。

「さ」から始まるうれしいもの

正解……採用通知

>「そ」から始まる大切にしたいもの

ちい:うーん、「卒業記念品」

じょん︰卒業記念品かあ、皆さん何もらいました?私は印鑑もらったんですけど、持ってたので捨てちゃいました(笑)

しろう:僕も特に思い入れがないので、どこかになくしましたね。

ちい︰みんな淡白すぎる……。

しろう︰いつかなくなってしまうモノよりも、大切なのは「想像力」ですよ!考える力こそ、未来を切り開く力!

じょん:同じだ〜!「想像力」です!

お客さんたち︰ほうほう、これは僕らが正解かな。はい、「創造力」ね。

ちい︰おお!なるほど!

お客さん︰想像するだけでは足りないんだよね。自分の思いを形にする、「創造」するところまでやり抜くことを大切にしていこうよ。

りや︰さすが大人の言葉には重みがありますね……。そんな皆さんに「尊敬」です!!

ちい︰回答使って会話しはじめたよ(笑)

マツゲ店長︰次は僕かな。「即断即決」です。

ちい︰店長っぽい!!!

マツゲ店長︰迷って決めてもすぐに決めても、結果はあまり変わらないことが多いですからね。

そもそも、人間ひとり程度の頭なんて大したことないんだから、あんまり考えてもしょうがない!

しろう︰実際に事業されてる方の言葉は重みありますね〜。

りや︰すごいと思うのは、「即断」の中に「想像力」が、「即決」の中に「創造力」が内包されてるんですよね。

ちい︰文句なしの正解で良いかと!

そから始まる大切にしたいもの

正解……即断即決

>「け」から始まる多くの人が好きなもの

マツゲ店長︰「刑事ドラマ」
嫌いな人あんまりいなくない?

じょん︰「ケータイいじり」です。
みんな暇さえあればスマホ触ってますよね!

しろう︰僕は「ケーキ」で。
甘いものはみんな大好きなはずです。

ちい︰「ケツァルコアトルス」ですね。

じょん︰また何か分からないものが出てきた。

ちい︰中生代に生きていた、空を飛ぶでっかいトカゲです。翼を広げた大きさが10mくらいあったんですよ!恐竜の赤ちゃんとかを食べてたらしい。

これは好きになるしかないですって!

りや︰まあ私は知ってたけど。絶対「ケツァルコアトルス」って言いたかっただけでしょ……。

多くの人が好きなものだから、できるだけ100%好きなものを目指してくれ{笑)

じょん︰そうですよ!そもそも爬虫類なんて、完璧に好き嫌い分かれる生き物じゃないですか!

りや:だから今から私が正解を出しますよ、100%の人が好きなもの。それは「健康」です!

病気が好きな人いないでしょ。

しろう︰う〜ん、でも「病んでる自分好き〜」って人もいますよね。

りや︰まあ、ここでは医学的に健康かどうかを考えてほしい(笑)

じょん︰てか、ものじゃない気がする。

それに好きっていうか、人間にとって必要なものだし。

やっぱり「スマホいじり」ですって!スマホいじり好きな人、手あげて!!

マツゲ店長︰いやいや「刑事ドラマ」好きな人、挙手挙手!

しろう︰ケーキですよケーキ!好きな人〜??

ちい︰ケツァルコアトルス好きな人!!

りや︰ケツァルコアトルスはもういいわ。

やっぱり「健康」じゃないですかね。

これ考える時に、なるべく多くの人が好きなものほど正解に近いと思ってて。

「権力」とかもあるけど、素朴な生活を好む人もいるから健康にしたんですよ。

全員︰あ〜〜〜〜〜!

じょん:いやいや、「権力」ですよ!みんな権力好きでしょ!

マツゲ店長:権力は大事。

りや:ええ〜。「権力」はカドが立つからと思って次善手の「健康」にしたつもりだったのに〜。

じょん︰攻めた最善手があったんですね!「権力」なんで閃かなかったんだろう(笑)

りや︰みんながそんなに「権力」で納得するとは思わなかった……。

もう全員不正解です。正解は「権力」です。

ちい:そんな展開もあるのか。

けから始まる多くの人が好きなもの

正解者なし
(参考記録・・・権力)

>竹下さんへインタビュー

最後に竹下さんへ、今回の「それ正解!バー」イベントの狙いや開催のきっかけについてお話を伺いました。

ー「それ正解!バー」開催の経緯はどのようなものですか?

「それ正解!」は元々テレビ番組の企画なんですよね。そのあと東大生中心に活動しているYouTuberが動画を出して、かなり話題になりました。

それを見て、テレビのお笑い芸人さんやYouTuberの東大生がやっている企画を、一般人でも遊んで楽しめるといいな、という思いで今回イベントを開催しました。

まあ、端的に言うと「やってみたかった」だけです。
前々から漠然と「やりたいな」とは思っていたんですが、機会がなかった。そこでイベントバーエデンを知って、ここでいろんなことを試してみたいと思ったんです。

ー実際にイベントを開催しての感想を教えて下さい。

「それ正解!」はお題に対して、みんなで話し合って「正解」を探していく遊びです。

しかしお題に含まれる形容詞については、個々の参加者によって異なる使い方をしている様子を見ることができ、興味深かったです。

例えば「小さい」というお題の場合、単位を使って測量できる絶対的な小ささなのか、他と比べた相対的な小ささなのか、はたまた印象としての小ささなど、いろいろな「小さい」の解釈が出てきましたよね。

ー今回使用したお題は、ご自分で作ったのですか?

はい。Pythonでプログラムを組んで生成しました。

ー強すぎる(驚)

似たようなお題が出ると興ざめなので、それを回避するようにしています。

出題したお題が「◯から始まる黒いもの」ならば「赤いもの」「青いもの」などをこれから出題されうるリストから外すという具合です。

使用する形容詞のリストは、外国語の単語帳を参考にしました。

自分のプログラミング学習の練習もできて良い機会でした。

ーとても楽しいイベントでした。今後の課題などはありますか?

そうですね。

テーマ生成のプログラムについては、今回はコードの中にうまくオブジェクト指向を取り入れることができず、力不足でした。
いかんせん、プログラミングを始めたのが大学院に入ってからなので、プログラミングについては人一倍努めなくてはならないのですが……。

次回はそこを直していきたいです。

ー今後またこのようなイベントを開催する予定はありますか?

はい。「現代短歌バー」をしたいです。

最近趣味で短歌を始めたのですが、五七五七七の音の響きに魅入られてしまいました。

少しでも多くの人に短歌を好きになって欲しいし、気が向いたら自分で作ってみて欲しいので、添削とか評論をするというよりは単に「いいね!」って楽しめる場にしたいです。

Twitterが31文字になっただけなので、ちいたべあくんもやってみるといいよ。

ーありがとうございました!

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