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登山の楽しみ方講座 準備編
2019.10.10
こんにちは、ロクヨリ編集部のアウトドア担当、矢野です。
自然といえば「海」や「山」、「湖」、「丘」など様々な場所があります。たまに「山派?海派?」といった会話をすることもあると思いますが「正直自然であればどこでも良い」のが私です(笑)
そんな私ですが、今回は2010年頃に「山ガール」といった言葉が流行った際に多くの方々が(山を目的としているのか、山ガールを目的としているのか……)訪れていた「山」、つまり「登山」について色々と語ってきます!!
2017年5月、それは私が生まれて初めて車でもなくロープウェイでもなく、自身の足で山頂まで到達した時でした。当時の私は日頃からボルダリングに没頭していて、週に2回程室内にある壁を必死に登っていた際、上司から放たれた「そこまで登るのが好きなら山でも登ってみたら?」といった言葉により登山へのやる気スイッチがポチッと押されました。
「登山ってただ山を登って疲れるだけなのに何が楽しいの?」
そう思っている方々も大勢いると思いますが、落ち着いてください(笑)なにも私は「山を登る」事だけを楽しみにしている訳ではありません!!「十人十色」という言葉があるように、人にはそれぞれの「登山」の楽しみ方があります。
私流の「登山」の楽しみ方は、普段は立ち入ることのない山に入って自然を満喫し、山頂へ辿り着いたという達成感を味わいつつその場で山飯を作って食し、下山後には温泉に入ってその日の疲れを洗い流すといった一連の流れを楽しむことです。
※ 実際は山飯の部分が一番の楽しみです
さて、今回のテーマの登山ですが「ちょっと興味が湧いてきたな」という方や「元々興味はあるけど何が必要なの?」という方へ私の体験談も含めつつ登山を始める上でのちょっとした知識や最低限用意しておきたいギアについてゆるーくお話します。
使い古された「山を舐めてはいけない」という言葉があります。その言葉の通り、山の気候は変わりやすいですし、転んだりすれば転落してしまう可能性もあるので軽装備で登山に行くと非常に危険です!!私が実際に使っている物も含めて登山ギアを紹介します。
– 登山ギア –
≫ 衣料品 ≪
山の話となれば、「標高〇〇m」という言葉を良く耳にすると思います。地形や天候によって多少のズレはありますが、実は標高が100m高くなるにつれて0.6℃気温が低くなっていきます。仮に登山口が標高0mで気温が15℃だとして、これから標高1000mの山を登ろうとすると山頂の気温は……
15℃ – (1000m ÷ 100m × 0.6℃) = 9℃
思ったより寒い!!
※ 雨が降ったり風が強いともっと寒く感じます
一回山を登り始めてしまえば途中で衣料品を追加購入出来るわけでもないのでありとあらゆる状況を踏まえて色々と準備する必要があります。「Tシャツとショーツだけで十分でしょ!!」とお考えであれば要注意です……
▶ 肌着
意外と肌着は夏場であっても重要です。半袖ではなく必ずと言っても良いほど長袖をオススメしますし、オールシーズン速乾性を重視して選ぶことがワンポイントです。汗をかいて冷たい風に吹かれたら異常なくらいに寒いので……(笑)
▶ ミドルレイヤー
ミドルといってもこれは一般的に半袖や長袖カットソーと呼ばれるものです。シャツでも構いませんが動きやすさを重視するのであればカットソーをオススメします。また、秋や冬であればフリース素材のものを着用すると寒さを凌げます。
▶ アウター
撥水加工してあるものを必ず選びましょう!!
着ても着なくても一着持って行くことをオススメします。「山の天気は変わりやすい」という言葉がある通り、本当にいつ雨が降るのかも分かりません。個人的には某北の顔というブランドの撥水加工されているウィンドブレーカーが好きなんですけど高いです(笑)
≫ ザック ≪
ザックとリュック、対して違いはありません。「リュックサック」から一般的には「リュック」という呼び名になったので、「じゃあ、アウトドア用はザックにしちゃおうか」というながれでアウトドア用に強化されたものがザックと呼ばれているだけです(笑)
大体ザックは20リットル~60リットルのものが扱いやすいものですが用途によって選ぶべき大きさは異なります。また、皆さんの身長や体格に合わせて選ぶことによって疲れ方が全然違うのでネットでポチッと購入するのではなく実際に背負ってみることをオススメします。
日帰りの登山であれば20リットル~30リットル前後の大きさで構いませんが宿泊となると個人的には60リットルは最低でも欲しいなと思うラインです。また、基本全てのザックには「ウエストベルト」や「ショルダーベルト」が付いているので実際に背負ってみて以下にそれらが重要か感じてみてください、驚きますので!!
≫ 靴 ≪
命を預けるギアです。こればかりは何よりも重要視するべきです!!私も当初は動きやすい運動靴の様なもので挑んでましたが疲れ加減が本当に違いますし、滑って転んだら最悪死んでしまう可能性もあります。そのため、最近では登山靴もお洒落なブランドから色々と出ていますが「こんなブランド見たことも聞いたこともない」といったものでも自身で「サイズ感も動きやすさも素晴らしい!!」と感じたものがあればそれがあなたにとって一番良い登山靴です。
※ 決してデザインだけで選ばないでください
因みに世間一般ではハイカットの登山靴をオススメしていますが私は3,000mの山を登った際もローカットでした(笑)
≫ 雑貨 ≪
先程まで紹介した3点と後は食料や飲み物があれば基本的には登山を楽しめます。ただし、マナーを守る上や「いやいや、本当に大丈夫なの?」と不安に思っていらっしゃる方もいらっしゃると思うのでついでに持っていると良いギアを紹介します。
【持っているとGREAT】
帽子
時計
熊鈴
ゴミ袋
グローブ
ホイッスル
ザックカバー
ウェットティッシュ
ファーストエイドキット
【山飯を楽しむため】
バーナー
クッカー
スキレット
メスティン
固形燃料ストーブ
※ 食材は予めご自宅でカットして持って行くことをオススメします
色付けしている内容は私がいつも持って行っているギアですが、私はこれら全てを30リットルのザックに入れて登山に行っています。
さて、これで何を準備すれば良いかといった疑問は多少は晴れたかと思います。後は「登山マナー」です。この詳細についてはまたの機会にでも詳しくお話出来ればと思いますが予め覚えておいて欲しい事が3点あります。
– 登山マナー –
① 挨拶
登山中は他の登山者へ必ず挨拶をしましょう。これは当たり前のようで中々出来ていないマナーです。因みに気に入ってもらえると年配の方々からご飯を恵んで貰えたりもします(笑)
② ゴミ処理
山にはゴミ箱もゴミ収集所もありません。最近はゴミが落ちていることが結構あるのですが「自身が出したゴミは自身が片付ける」ためにもゴミ袋は持って行って欲しいです……
③ ラーク
これは覚えておいて欲しい「落石注意」と周りに知らせるための言葉です。ホイッスルでも構いませんがホイッスルは色々な物を警戒するものであって、落石は一刻を争います。こぶしの大きさいくらいの岩でも発見した際は「ラーク!!」と周りに知らせてあげましょう。
これらを揃えて、(マニアックなものを除いた)常識的なマナーさえ守れればもうあなたも立派な登山者です。登山となると早起きして行くことが多いですが頑張って下さい(笑)山に登ってSNSを盛り上げるのも良し、私みたいにご飯を楽しむのも良し。人にはそれぞれの楽しみ方がありますが、山頂からの生の景色に感動する、という体験は実際に登らなければ味わえないものです。